森山大道. 河出書房新社, 1990. First Edition. Hardcover with dust jacket and obi. Text in Japanese and English. Size: 286 x 225mm
森山大道の写真集。タイトルは、写真の発明者ニセフォール・ニエプス(Joseph Nicéphore Niépce)が1820年代に世界初の恒久的な写真(View from the Window at Le Gras)を撮ったフランスの小さな町「サン・ルゥ(Saint-Loup-de-Varennes)」へのオマージュ。森山はこれを「写真の原点」への宛て名とし、ビジュアルレターとして構成。内容は主に1990年頃の東京周辺で撮影したモノクロ写真。路上の光景、街角の人々、バイク、静物、ヌード、風景、動植物など、日常の断片を自在に捉えたもの。70年代の激しい「アレ・ブレ・ボケ」からやや落ち着き、粒状感やコントラストを活かしつつ、より内省的・詩的な視線が特徴。巻末には森山大道自身によるエッセイ「あの、サン・ルゥの夏の日」を収録。
「……そんなイメージを感覚しつづけていると、なぜか僕は、163年もまえの、サン・ルゥの夏の日の風景に向けて、僕の記憶の在りようのどこかが、僕の写真の在りようのなにかが、ある一点で、その光と時を求めて、遡行しはじめていく思いがしてならない。……」(本文より)
状態は、帯にスレ、縁に少ヤブレ。ジャケットにスレ、背にヤケ。











