森田一 著. 水声社, 2022. Hardcover with dust jacket and obi. 445pp. Size:216×155mm.
美術館の学芸員をへて近代現代美術研究をする森田一、遠近法と本のアートをテーマに、新たな時空の可能性を探る美術論集。
目次:
まえがきー本書の趣旨と構成
【俯瞰】個人的経験と問題関心
【近景】遠近法と本のアート
1 逆説の遠近法 規定的時空間とその変容
空間の変異譚 遠近法をめぐる現代の試み
近接する世界 榎倉康二・写真のしごと
現代のアナモルフォーズ 鯨津朝子・旋回する表象
視覚のゆらぎ 小本章・写真のデジタルイメージ
沈下する時間 土屋公雄・来歴
火と光と時間をめぐる断想 渡辺好明・光ではかられた時
2 本のオブジェのための後からの前提
オブジェ考、断片としての世界 新興美術運動からもの派まで
3 本のアートの沃野 可変的時空間とその可能性
詩と彫刻の融点 「活字」と「絵」が出会う三つの場
オブジェの方へ 本のアートの入口あたりの断片的な話
これも「本」である 本のオブジェについて
アートとしての本を見る、考える 本のアートの可能性
「余技ではない」 劉生の自我と装丁
本を絵で包む 山本容子の本の「詩し 如ごと」
本のフェティシズム 中村宏《機械学宣言》《機甲本イカルス》
火のオブジェ、本を焼く 西村陽平《新修漢和大字典》・荒木高子《砂の聖書》
開かれた関係と構造 李禹煥《出会いを求めて》《作品》
まやかしの本 松澤宥《日本の文化財 病人食物調理法》
記憶装置としての本 村岡三郎《アイアン・ブック》
吸い取る本、浸透する本 河口龍夫《熱》《青い線》《銅の髪》《種子のノート》
本の時間と空間、小さな振動尺 若林奮の本の作品
本という反近代的素材あるいは開かれたメディア 河口龍夫の本の作品
4 本のアートの広がり
氾濫するイメージ 反芸術以後の印刷メディアと美術1960’s ―70’s
【遠景】背景としての美術館
川口現代美術館から
うらわ美術館へ
あとがき
(一部省略)
状態は、ジャケットにスレによる色移り有。