林青那 著 MAEDA DESIGN LLC. デザイン Baci 2021年 120ページ サイズ:285×285mm
画家 林青那のモノクロ作品を集めた初の大判作品集。
イラストレーターとして雑誌や広告で活躍する林青那(はやし・あおな)は、2016年頃から画家として抽象画を発表しはじめました。墨の深い黒と、衝動的な線。丸や三角といったプリミティブな形。ほぼ無意識の状態で紙に向かい、ひたすらに手を動かすことで生まれるそれらの絵を、本人は「図」と呼びます。思いや意味から遠く離れ、ただそこにあるもの。メッセージ性がないことで、「見る」ことや「感じる」ことに純粋に立ち返ることができ、作品に対峙する人の意識も自ずと自由になっていきます。
作品集に収録したのは個展『点点』(2017年)や個展『BOTTLE,APPLE』(2018年)、個展『CHROMONO』(2019年)で発表した過去作と、作品集のために描き下ろした新作です。年代やシリーズをあえて分類せず、大胆に拡大やトリミングをしてレイアウトしました。デザインは前田晃伸(MAEDA DESIGN LLC.)が手がけています。
衝動的な線の内に、静けさが漂う林の作品は、見る人の心を原始の世界へと誘います。墨の黒と、そこから生まれるかたちを、是非お楽しみください。(Baci)
自分を無くしていくと
丸や線といった単純な形が残っていく
目的なく紙に向かいひたすらに手を動かす
それは自分の中の原始を探究するような行為である
―林青那
*新刊です