亀倉雄策 表紙デザイン. 美術出版社, 1957. Softcover. 158pp. Text in Japanese. Size: 255 x 182mm
季刊となった『LIVINGDESIGN / リビングデザイン』の第一号。話題になった作家を中心に、1940年代後半から1950年にかけての日本のデザインを豊富な図版と共に振り返る内容。
現代デザインの展開
1. 日本美の再発見
丹下健三の作品から(近代建築の日本美)
河野鷹思の作品から(江戸感覚の近代デザイン)
早川良雄の作品から(枠の絵画的表現)
山城隆一の作品から(日本の近代的リリシズム)
柳宗理の作品から(民芸的フォルムの近代化)
清家清の作品から(建築の平安朝的な表現)
2. 合理化を求めて
亀倉雄策(幾何学的な抽象と構成)
前川國男(ミド同人)の作品から(技術的アプローチによる逞しさ)
芦原義信・菊竹清訓の作品から(自然との調和を求めて)
池辺陽の作品から(すまいに追求される合理精神)
松村勝男・松沢洵の作品から(合理化をめざすリビングデザイン)
3. 大衆と共に
渡辺力の作品から(形態の底を流れるヒューマニズム)
白井晟一の作品から(農民の誇りを築く造形精神)
原弘の作品から(デザインに表象される民族への共感)
大橋正の作品から(大衆と共にえがく生活の夢)
4. 商業性の発展
伊藤憲治の作品から(都会の中のファンタジー)
村野藤吾の作品から(現代日本の商業的モニュマン)
有楽町附近にのぞむ新しい都市景観
現代デザインの状況
1. 海外との交流
ル・コルビュジエ、レジェ、ペリアン3人展
20世紀のデザイン展
日本に建つアメリカ建築
アメリカに建った日本建築
松方コレクション・西洋美術館
2. 綜合への動き
書画と建築とのアンサンブル
ミラノ・トリエンナーレ出品のための各分野の協同
彫刻・陶画と建築
オブジェと建築
3. 人類の闘い(記念の造型)
ノー・モア・ヒロシマ(イサム・野口の広島原爆慰霊碑案)
新しい出発点に立って(丹下健三の広島平和記念会館)
平和への祈り(村野藤吾の広島平和記念会館)
原爆反対(亀倉雄策・白井晟一の作品から)
現代デザインの位置
デザインと美術の十字路で 瀧口修造
デザイナー誕生 勝見勝
建築デザイン10年 浜口隆一
年表1945・8 - 1957・10
状態は表紙に傷・シワ、ページにヤケ有。